結婚できるの?
「陽太は……もし千香に拒まれたら、どうするの?」

「さっきも言ったけど、三人で話すのは諦めるよ」

「そうじゃなくて、千香が別れを望んだら?」


陽太の顔が悲しそうに歪む。


「……諦めるしかないよ。俺が悪いんだから」

「もしそうなっても、私は陽太と付き合えないのかな? 陽太の気持ちの整理がつくまで、ずっと待ってても……」


陽太はすぐには答えず、コーヒーに口をつける。

僅かでも可能性があるなら、亜里沙は何年でも待ちたいと思っていた。

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