結婚できるの?
千香は冷めたスープに視線を落とすと、半ば無理して飲む。

この店を選んだのは自分だし、あからさまに残すのは申し訳ないと思って。


「それで千香さんは本当に後悔しない?」


心の奥底まで覗くような眼差しで、智和は千香を見つめる。


「それは分かりません。先々どんな気持ちになるのか、今は分からない。もしかしたら後悔するのかもしれない」

「うん」

「でも、あのときは許せない気持ちが強かったんです」

「あのとき、って?」

「私と亜里沙と陽太の三人で話し合いをしたときです」
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