結婚できるの?
「イアリングを亜里沙に渡したら連絡しますね」

「ありがとう。助かるよ」


千香も智和もまだ話し続けたい気分だったが、二人ともコーヒーを飲み終えてしまった。


「そろそろ出ようか」


智和が言ったので、千香は「ええ」と頷いた。


◆ ◆ ◆

レストランを出て智和と別れた千香は、自身の心の変化を自覚していた。

自分でも不思議なくらい、陽太と亜里沙に対する怒りが和らいでいるのだ。

顔も見たくないほどの嫌悪感は減り、会いたい話したいという気持ちの方が大きくなっている。
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