史上最悪!?な常務と
彼女が反対のホームへ続く階段をあがり、
アタシもまた歩き始める。
早く帰ろっと。
みんな待ってるもんね。
帰宅ラッシュ時間のせいかひとが多いなあ。
アタシはひとをよけるようにして早足で階段へと向かう。
「あっ!
スミマセンっ!」
よけて歩いていたつもりなのに、
知らない男のひとと肩がぶつかってしまった。
踏ん張る力もないアタシはそのまま飛ばされそうによろめく。
わわ、ヤバイ。
こけちゃう!
「ああ、ごめんなさい」
ぶつかった男のひとが倒れないようにアタシの腕を掴み、
謝ってきた。
「だ…、大丈夫です…。
こちらこそ…」
そう言いながら体勢を整え、
顔を上げると…。