史上最悪!?な常務と

「あの、このたび…」


「桃山 アヤ?」


「え?
あ、はい…」


部下のアタシのこと、
事前に、

しかもフルネームで覚えててくれてたんだ。


さすが、
常務のことだけあるなあ。


そして頭を下げる。



「彼が常務の嵯峨野 カナタさん、
まだ若いけど社長の息子さんでね、
次期、社長になるため父親である社長からいろんな勉強しながら会社のことを…」


塩屋室長が続けて彼を紹介する。



「そういうのは、もう、いい」


突然、
イラッとしたように嵯峨野常務が答える。


わっ、怖い。

今日は機嫌悪いんですかねぇ。


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