ふたつの背中を抱きしめた

2.さまようココロ





柊くんと、外で会う。


どんなに注意を払っていてもそれはとても危ないコトで。

それが分かっていながら私は彼と約束を交わした。


禁忌を犯した。

自ら求めた。

贖罪の道を外れた。

綜司さんを欺いた。

そして、柊くんと約束を交わした。


...柊くんとの関係が、どんどん深くなってゆく。


まるで歯車のように、当たり前のように、私達は深いところへ進み堕ちて行く。


どうしようもない背徳感。


けれど

もう、止まらない。


私はきっと

この先、何があっても

柊くんの手を離せない。


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