ふたつの背中を抱きしめた
「櫻井様、ずいぶん痩せられましたね。」
ブライダルエステの担当の女性が私の身体にオイルを塗りながら言った。
「ドレスのサイズ、一応再確認しといた方が宜しいかもしれませんね。」
温かいオイルの手触りを背中に感じながら、私はそう言われたコトにショックを受けていた。
「…そんなに、私、痩せちゃいましたか?」
尋ねた私にエステティシャンの女性が
「…そうですね。お忙しいかも知れませんが、もう少しお食事や休養を摂られた方が当日もっとお綺麗になられると思いますよ。」
と言い難そうにアドバイスしてくれた。
自分でも、少し痩せたとは分かっていたけど。
この頃の私は、傍目にも心配になるほど急激に窶れていったのだと思う。
その姿は、幸せを夢見る花嫁にはとても見えなかっただろう。
まるで純白のドレスを着る資格を失うかのように
私の身体は日に日に痩せ細っていった。