ふたつの背中を抱きしめた



「なんだ、濡れてんじゃん。」


「傘さしてたんだけど風が強くて、結構濡れちゃった。」



真陽はそう言って自分の鞄からハンカチを取り出して拭いはじめた。


それを見た俺は彼女にタオルを貸そうとして…考え直した。




「濡れたの着てると風邪ひくぞ。乾かしてやるから、脱ぎな。」



彼女を後ろから抱きすくめ、耳元で囁いた。

その身体が一瞬ビクリと震えたのが分かった。



薄手のコートを脱がせながら一緒にカーディガンのリボンをほどいていく。


うずめた首筋から香る彼女の香りに、劣情が止まらない。



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