ふたつの背中を抱きしめた



真陽は夜勤の日はよく仕事明けに俺の部屋へ来てくれた。


婚約者とすれ違いになるため、一番長く俺と一緒に居られるこの時間が俺は大好きだった。



「おはよ、柊。」

「おつかれ。外、寒かっただろ。」


肩を抱いて部屋に招き入れると、手にじわりと冷たく濡れた感触がした。



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