幕末オオカミ
「死ねよ、幕府の犬!!」
陽炎は容赦なく炎の弾丸を三人に撃ち込む。
「チッ、らちがあかねぇな。
斉藤、頼む!!」
「御意!!」
様子を見ていたらしい副長の額にも、汗が浮かんできた。
その前に斉藤先生が立ち、お札を構える。
「俺も入れてー!!」
平助くんまで斉藤先生の後に回り込み、炎の弾丸がそこへ集中放火する!!
「皆……っ!!」
着弾の煙と轟音に巻かれ、三人の姿が見えなくなってしまう。
思わず一歩出たあたしの手を、総司が引く。
「よく見ろ、大丈夫だから」
総司に言われて、煙の中に目をこらす。
「バーカ!!そんなぺらぺらの札で、俺の炎が避けれるか!!」
勝利を確信した陽炎の高らかな笑い声の中……煙が、だんだんと薄くなっていく。
「あ…っ!!」
三人の姿が見えたと思った瞬間、一筋の光が、目にも止まらない速さで、陽炎に突っ込む!!
それは、キラキラと輝く氷を剣に宿した、平助くんだった──。