幕末オオカミ


「死ねよ、幕府の犬!!」



陽炎は容赦なく炎の弾丸を三人に撃ち込む。



「チッ、らちがあかねぇな。
斉藤、頼む!!」


「御意!!」



様子を見ていたらしい副長の額にも、汗が浮かんできた。


その前に斉藤先生が立ち、お札を構える。



「俺も入れてー!!」



平助くんまで斉藤先生の後に回り込み、炎の弾丸がそこへ集中放火する!!



「皆……っ!!」



着弾の煙と轟音に巻かれ、三人の姿が見えなくなってしまう。


思わず一歩出たあたしの手を、総司が引く。



「よく見ろ、大丈夫だから」



総司に言われて、煙の中に目をこらす。



「バーカ!!そんなぺらぺらの札で、俺の炎が避けれるか!!」



勝利を確信した陽炎の高らかな笑い声の中……煙が、だんだんと薄くなっていく。



「あ…っ!!」



三人の姿が見えたと思った瞬間、一筋の光が、目にも止まらない速さで、陽炎に突っ込む!!


それは、キラキラと輝く氷を剣に宿した、平助くんだった──。




< 301 / 490 >

この作品をシェア

pagetop