死にたい天使
「天使の掟」それは、天使が天使の存在を認める発言はしてはいけない。
 思わず本当の事を言ってしまった。
 後悔してももう遅い。
 もう、彼女のあの笑顔に会う事はない。 
 出来なくなってしまった。
 掟を破った僕から見た彼女の姿は別人の姿になってしまう。
 だから、気付く事は出来ない。
 名前も年も何も彼女の事は知らない。
 分かるのはあの笑顔だけだった。でも、その唯一の手掛かりしはら失われてしまった。  
 ビルの下では、わさわさと人が集まってきた。
 遠くからサイレンの音が近づいてくる。
 人はいつか死ぬのに、そんなに騒いでどうするのか。僕には理解出来ない。
 すると、勢いよく階段を登る音が聞こえてきた。
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