ヤンキー王子とラブレッスン③【完】
そのどれもが突き刺さる中。


五十嵐くんは、くるっとあたしの体をまわし……。


トンっとあたしの体を、背中から抱きしめた。


そして、さっきとは打って変わった冷たい声を、ホール中に響かせた。


「てめぇら、よく覚えとけ。
コイツに指1本触れてみろ。
その時は……」


そこでいったん区切り、五十嵐くんは、あたしの頭の上で指を鳴らした。


「俺が地獄を見せてやる」


それは、その場にいた全員を震え上がるような、圧倒的な迫力で。
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