白球の彼方~君に託した夢~
海斗をほっといて竜稀と話していたら窓の外から女子のキャピキャピした声が聞こえた。
「この声は…THE女子!!」
海斗はそう言った途端光の速さで窓際へ行き
勢いよく窓を開け
「野球部はこっこでーーす!」
さっきの痛みは何だったんだ
って程こいつは元気に叫ぶ。
『おい海斗!先輩起きるし恥ずかしいからやめろ!』
「お前は馬鹿野郎ハゲ野郎だぜ!今にリア充の仲間入りになってやるからな!」
『変人に先越されてたまるかよ!とにかくさっさと窓から離れろ!』
俺は部屋に引き戻そうとするがこいつの体はピクリとも動かない。
「あれー!?海斗くーん??」
応答しちゃ駄目だって…。
「おー!美愛ちゃーん!」
『ん?雛菊?』
俺は引っ張るのをやめて外を見る。