白球の彼方~君に託した夢~


『大丈夫だ海斗。ゴリラに似ててもお前はお前だぞ。』
「誰がゴリラだオイ。」


「おーい、お前らちゃんと飯食ってるか?」

「「監督こんばんは!!」」


いきなり食堂のドアを開けて入ってきたのは木内監督だった。


「緊急事態だ。明日からナイター使えねぇぞ。」

東「何でですか!?」

「照明交換だとよ。ったく、こうなったら明日の練習は何時からにしよーかなー。」


監督が俺らにニヤリと不気味な笑みを見せる。


「おい岡部。どうする?」

監督は岡部部長にふる。

「………春はまだ朝でも暗いので4時からがいいです。」

「だってよ。皆はどうだ?」

「「も、勿論です!!」」


部長の言葉には逆らえない。
そんなオーラを岡部先輩は持っている。




「はい決定~。じゃあ俺はもう部屋に戻るぞ。愛しの妻と電話の時間だ。」


顔に全く似合わない言葉を吐き捨て食堂のドアを閉めた。



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