白球の彼方~君に託した夢~
もちろん私立なだけに僚生活もあるというナイス機能。
しかもそこら辺の高校に負けないくらい広いトレーニングルームも完備されてる。
夢にまで見た綾野中学校。
そして綾野野球部。
期待と自信に満ち溢れた中学Lifeをこれから送ろうとしたのに…
校長先生の話しも聞けないなんて。
俺は半端拗ねた状態で
身を隠してた草原に寝転んだ。
小学校がもう恋しくなってきた。
もちろん県外の中学まで一緒に来る友達は一人もいない。
だから最初はぼっちを経験するんだろうなぁ、とか思ったり。
春なのにポカポカした陽気は何一つなく、
冷たい風が自分の体を冷やすばかり。
ガサッ
『ん?』
いきなり近くの草が揺れる。
『猫でもいんのかな?』
俺は恐る恐る近づいてみる。