白球の彼方~君に託した夢~
夏
体育祭が終わっても俺らはしごかれなかった。
東先輩の気持ちが変わったのか、
それとも他の人がとめたのか。
俺にはわからない。
それと、
三年の夏の大会が近づいてきた。
段々先輩の表情はキリッとしてき
練習もピリピリした雰囲気になってくる。
それと同時に一年は球拾いだけになってしまった。
勿論主な練習は一緒にするけど、
ノックは参加しなくなった。
先輩がより多く練習出来る為にも。
萩「来年はあの鬼ノックを俺達もうけんだな。」
佐「でも、まずはレギュラー争いに勝たないとね!」
声の主は二年生でレフトの萩原久義(ハギハラヒサヨシ)先輩、
ショートの佐野勇人(サノハヤト)先輩だった。
この二人が二年の中で要的な存在。
三月に行われた春の大会でもレギュラーで出ていたらしい。