白球の彼方~君に託した夢~




気付いたら試合は終わっていた。






三年生…泣いてる。





そうか…





三年生は5-1で負けた。





先輩の最後の大会が幕を閉じた。




差は四点差。
まるで去年のかりを返すように。



「俺達はもう引退だけど、
お前らはまだ来年、一年は再来年もある。一昨年のチームみたいに全国を目指してくれ。」



そう言って岡部先輩はまた泣いた。





悔しさと、引退する悲しさが混ざった涙のようだった。




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