白球の彼方~君に託した夢~


10月4日。


明日から秋の大会の為、久々に岡部先輩、船木先輩が部活に顔を出してくれた。


「おー、久しぶりやなぁ。」
「だな。」

上「あ!先輩久しぶりっす!」


「おぅ。どうだ、皆の事うまくまとめられてるか?」
「はいです!」


「ならよかった。出発する前に皆の顔見たかったし。」

『出発?』

「俺、家の都合で11月には大阪行くんだ。」


岡部先輩は吹っ切れた様な顔で言う。



海「え、じゃあ縦浜諦めるんですか!?」


縦浜を断るなんてもったいなさすぎる。


「大阪行っても甲子園狙うから。大阪藤園からも推薦きてんだ。」

『そうなんですか!?』


「ここら辺だけなんて言ってねぇぞ。他県からも俺のプレー見てた人いたみたいだ。」


「「頑張ってください!」」






そして
船木先輩と岡部先輩は一日中俺らの練習に付き合ってくれた。




これで岡部先輩と野球するのが最後なんじゃないかと思うと胸が痛い。


< 79 / 94 >

この作品をシェア

pagetop