総長様はご機嫌ナナメ 〜裂空VS獄炎〜
『な、なんか…ごめんね』
「ン?」
『わ、私なんかが総長になっちゃって……』
――今になって思えば。
いくらあの時の[裂空]が腐っていたからといって、アレはちょっとやり過ぎだと思う。
(当時の幹部、全員病院送りにしたもんな……)
それに。
1つの大きな組織を潰したって事は、
そこに所属してた人の居場所なり仲間なりを一方的に『奪った』事に他ならないし…。
(………うぅ)
――…そんな自分の過去を省みて、思わず頭を抱えていると
「くすっ……」
私の耳に、小さな笑い声が飛び込んできた。