総長様はご機嫌ナナメ 〜裂空VS獄炎〜
(うわぁ…大輔と一緒に来た人って、こういう事か……)
騒ぐ彼らを見ながら、思わず遠い目になる。
と、その時…低い声が私の名前を呼んだ。
「……飛鳥」
『はい?……って雷河!?』
「……そうだけど…なんで逃げるんだよ」
『自分の胸に聞いてよ!』
反射的に振り向けば、不思議そうな顔をする変態・雷河が立っていた。
その瞬間に私の部屋でされた事を思い出した私は、警戒しながら大輔の後ろへ隠れる。
私の大切なファーストキスを奪った事…まだ忘れてないんだから!
……なんて思いながら睨んでいたんだけど。