笑う門にはオレ様がきた!!
私が照れていると


「腹へったから、飯、行くぞ。」


そう言えば朝がゆっくりだったとは言え
お昼も食べてないや。


師匠に言われて
連れて来られた場所は


つい最近、師匠がデザインして
話題になっているビルの最上階にある
今、とても人気の
イタリアンレストランだった。


「あの…」


窓の外に広がる
夜景を目にしながら恐る恐る言う。


「何だよ。」


「そのぉ…。」


「だから、ハッキリ言えって
ったく…。」


思いきって言うことにした。


「今日のお洋服代とか
その他諸々なんですけど…
分割払いとかで大丈夫でしょうか?
お給料から天引きで……」


とてもじゃないけど
こんな金額払えないもん。
分割でも何年かかるやら…
心配してそう言うと師匠は


「はぁ?何言ってんの?
お前バカじゃねぇの?」


「ば、バカって…」


そんな、言い方することないのにぃ
って弟子の分際ではいえないけど…


「じゃ、じゃぁ、
どうすればいいんですか?」


と、聞き返す。


「今から体で払って貰うから
気にすんな。」








ん?


なんて?


「か、か、からだーっ!?」


穏やかなBGMが流れる店内に
私の悲鳴にも似た声が響き渡った。




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