笑う門にはオレ様がきた!!
「お前さ
そんな顔してると福来ねぇし
じいさんにも叱られるぞ。」


パソコン越しに私の顔を
覗き込んで師匠が言う。


「師匠っ!」


「な、何だよ。」


私がいつになくすごい勢いで
食いついてくるから


若干、後ずさる師匠。


「私、師匠が創り出す空間が
めちゃめちゃ好きです。」


師匠の目を真っ直ぐに見ながら言う。


「あ、あぁ…そりゃどーも。」


益々、腰がひけてゆく師匠。


「私、師匠は世界一の
空間デザイナーだと思ってます。」


「そ、そうか?」


師匠が明らかに戸惑っているのがわかる。


けれど私はそんな事気にせず続ける。


「そうか?じゃありませんよ!
そうに決まってます!
私が保証ます。
だから絶ぇ~っ対、
次のコンペうちが獲りましょう。
あのホテルを再生させるのは
師匠しかいませんっ!!
見てろぉ、須磨の鼻へし折ってやる」


言い終わった時には肩で息をしていた。









< 83 / 212 >

この作品をシェア

pagetop