夜猫
風生は、片足をソファの上で曲げて膝に顔を押し付けていた。
『……ふ、う……』
私は事情が解らないから何とも言えなくて背中をさすっていた。
もう、何分…何時間と言う時間に思える程長い時間さすり続けた。
不意に、風生が顔を傾けて片目を私に向けた。
「…………なぁ、何でお前は此処に居るんだ?」
え。
『……居ちゃダメ?』
「そうじゃなくて、何で俺なんかの隣に居てくれんだよ。」
風生の言葉に、深い闇を垣間見た。
『……居たいから』
私がそう言うと、フッと目を細める風生。
「……さっきの話の内容、聞かせてやろうか?」
『無理の無い程度に教えてくれるなら、教えて欲しい』
風生は顔を上げて、私を抱き締めた。
でも、いつも以上に力は強いけど、弱々しい。