君一色


ちゃんと起きているのか起きていないのか分からないけれど
呟くように言われたその言葉に、いくつもの疑問符が浮かぶ。



・・・教師?

初めて知った。
高瀬さんが、教師??


それに
"なりたい"、じゃなくて
"ならないといけない"・・・?


「むしろさ、あんたが来てから楽してるって・・・わからない?」

「楽?———そんなわけないじゃないですか。」

「楽だよ。こうやって看病して貰えるし・・・」


そう言って軽く笑うと
再び私の後頭部を掴み、何を思ったのか
今度は自分の胸へと押し付けた。


「へっ!?ぇっ・・・うわぁ!?」


その瞬間、高瀬さんがまだ完全に目を覚ましてないんだと分かった。

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