鬼の花嫁 ‐巡る季節‐
触れるだけの優しいキスから
噛みつくような乱暴なキス、
そして、頭の芯がクラクラするような
甘い口付け…
「ん…はっ……」
微かな吐息と、熱くなる体。
キスは、いくらしたって慣れない。
風神さんが……上手いから。
風神さんの骨々した大きな手が
あたしの頬に添えられる。
「っ！」
唇がやっと離れた…と思うと
次は首筋にキスを落とされた。
耳…胸元………
くすぐったくて身をよじると、
風神さんが吐息に似た笑みを零した。
