天神学園高等部の奇怪な面々30
冷房設備などない校舎の一角で、かなこは額の汗を拭う。

姉もこんな暑い思いをしながら、校舎の修繕をしていたのか。

そう思うと、大好きな姉の仕事を受け継げる事を誇りに思う反面、悪びれもせずに校舎を破壊する生徒達に怒りすら覚える。

三年間世話になる校舎なのだ。

何故もう少し大切に扱えないのか。

ましてや喧嘩で壊してしまうなど…。

そんな事を考えていたかなこは。

「!?」

不自然な震動に気付く。

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