フクロウの声
「今まで有松に預けていたが、
坂本暗殺の下手人だと割れたら有松にも迷惑がかかるからな。
女であることも名も捨てて、
これからは新撰組でその手腕を振るってもらうことにした。」
土方は静かな口調で永倉に説明した。
「男所帯でむさ苦しいが、
仲村君はさる大名からお預かりしている若君ということにする。
部屋も個室を与えるから安心しなさい。」
近藤はマオリを安心させようとしてか、
大きな口を真横にうんと開いて笑った。
「ふん。土方さんは鬼だな。」
永倉は納得がいかないようで、どこかを睨みながら呟いた。
「鬼で結構だ。」
土方は冷たく言い返した。
「仲村君が女性だということだが、
このことを知るのは幹部の一部までとして欲しい。
それが仲村君を守ることにもなるからな。」
近藤は永倉に向けて頼むように言った。
「わかったぜ。で、配属はどうするんですか?」
永倉はそれなりに上下関係を感じさせるような口調で近藤、
土方にたずねた。
「うむ。一番隊にしようと考えている。」
マオリは近藤を見た。
一番隊を率いるのは、あの沖田総司だ。
坂本暗殺の下手人だと割れたら有松にも迷惑がかかるからな。
女であることも名も捨てて、
これからは新撰組でその手腕を振るってもらうことにした。」
土方は静かな口調で永倉に説明した。
「男所帯でむさ苦しいが、
仲村君はさる大名からお預かりしている若君ということにする。
部屋も個室を与えるから安心しなさい。」
近藤はマオリを安心させようとしてか、
大きな口を真横にうんと開いて笑った。
「ふん。土方さんは鬼だな。」
永倉は納得がいかないようで、どこかを睨みながら呟いた。
「鬼で結構だ。」
土方は冷たく言い返した。
「仲村君が女性だということだが、
このことを知るのは幹部の一部までとして欲しい。
それが仲村君を守ることにもなるからな。」
近藤は永倉に向けて頼むように言った。
「わかったぜ。で、配属はどうするんですか?」
永倉はそれなりに上下関係を感じさせるような口調で近藤、
土方にたずねた。
「うむ。一番隊にしようと考えている。」
マオリは近藤を見た。
一番隊を率いるのは、あの沖田総司だ。