フクロウの声
「最初から放っておくつもりなんかなかったくせによ。」
永倉が茶化すように口を挟んだ。
「少し黙っていてくれ、新八。」
土方が永倉をにらみつける。
「で、何をさせようってんだ。」
永倉はひるむ様子もなく続けた。
「マオリ・・・仲村には伊東を斬ってもらう。」
有松を離れなければならないと知らされた時ほど、
マオリの心は波立つことはなかった。
それどころか、最近は少しのことでは驚いたり、
恐れたりすることもなくなった。
ただ次々に降りかかる出来事を受け入れていくことに慣れつつあった。
そこにマオリの意思は存在しない。
ただ、近江屋で斬った縮れ毛の男の不思議な空気が
いつまでもひっかかっている。
死神を背負って何をしゆう・・・。
坂本と土方は呼んでいた。
永倉が茶化すように口を挟んだ。
「少し黙っていてくれ、新八。」
土方が永倉をにらみつける。
「で、何をさせようってんだ。」
永倉はひるむ様子もなく続けた。
「マオリ・・・仲村には伊東を斬ってもらう。」
有松を離れなければならないと知らされた時ほど、
マオリの心は波立つことはなかった。
それどころか、最近は少しのことでは驚いたり、
恐れたりすることもなくなった。
ただ次々に降りかかる出来事を受け入れていくことに慣れつつあった。
そこにマオリの意思は存在しない。
ただ、近江屋で斬った縮れ毛の男の不思議な空気が
いつまでもひっかかっている。
死神を背負って何をしゆう・・・。
坂本と土方は呼んでいた。