オオカミヤローに捕らわれて
私は5人兄弟の中でもしっかりしてる率が高くて、玲美や昇のお世話してると、近所のおばさん達に『お利口さんね』『偉いわね』ってよく言われた。


友達からも『吹雪って頑張り屋さんだよね』って言われて来たけど……もう限界。


こんなにツライ思いまでして統牙と同じ一つ屋根の下に住むなんて、私には耐えられない。


皆……


私、全然強くなんか無いんだからね………?


「逃げかもしれないけど……許して下さい」


掃除用具部屋から出て、また新たな部屋の前で立ち止まる。


“メイド頭専用室”


もう、全てを終わりにしよう。
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