オオカミヤローに捕らわれて
言い終わると同時に、もう1回吹雪の華奢な体を抱きしめる。


「うん……うん!!メールや電話もいっぱいしようねっ?」


珍しく甘えん坊モードになっている吹雪は、思いっきり無邪気にオレに抱きつく。


落ち着いたと思っていた心臓の鼓動が、再びドキドキと暴れだした。


「吹雪……少し離れようか?」


さすがに真っ昼間に子供達が遊ぶ公園では襲えないので、一旦吹雪を離す。


だが吹雪はホッペタを膨らませ、自分からオレの背中に腕を回して来た。


「イ・ヤ!統牙、私もう成見家のメイドのお仕事、終わったんだよね?」


ハッ……?
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