オオカミヤローに捕らわれて
右に左に視線を動かしていた吹雪は、頬を赤らめてオレを真っ直ぐに見つめた。


ドキッ……


何だよ…急にそんな澄んだ瞳向けて来るなよ……


思わず、吹雪の手首を握っていた力がやや抜ける。


「名前で呼んだら………退いて下さいますか?」


微妙に潤んだ瞳で言われると、ヤダとは言いにくい。


「ああ……退いてやるよ」


力無く答えると、5秒程の沈黙が広い部屋を支配した。




「統……牙………//////」




…………!!//////


ウッワ……何名前で呼ばれた位で赤くなってんだ!?オレってば!!
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