オオカミヤローに捕らわれて
「ど…どうしたの?兄さん。ボクのせいで朝ご飯食べるの遅くなったから、怒ってんの?」


「ゆ、優牙様のせいじゃありませんよ!」


吹雪が優牙を庇う……メイドが主人をフォローする、そんなオレにとっちゃあ当たり前の光景を見るだけで眉間にシワが寄った。


「吹雪……お前優牙には笑うんだな」


昨日オレの部屋じゃあ、ずっと怒るかアタフタするか、マジメに掃除するかだったのに………


「えっ?今何て?……キャッ!?」


オレは首を傾げる吹雪の手首を引き、思いっきり抱きしめた。





「決めた。お前は今からオレの専属メイドだ」
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