いつか見る青
少なくとも、今まで私の身近にいた年配の方は皆そうだった。


アパートの大家さんなんか「パソコンどころか銀行の機械の操作もまごつくわい」なんて愚痴ってたし。


でも、おじいちゃんは楽々使いこなしているみたいだし、しかもこんなにパパッとできちゃうなんて、ホントすごいな~。


「すみませんでした。朝の忙しい時間帯に」


私は頭を下げつつ、封筒を隣の席にそっと置いた。


「なに、大した手間ではない。紫の時にも同じようにしたから、要領は心得ているしな」


言いながら、おじいちゃんはよいしょ、という感じで椅子に腰かけた。


「紫と言えば……あいつは何時頃起きて来るのかな。大学はまだ休みではない筈だが」


「ええ。今日は8時に起こすように言われてます」


「全く、いつも出かけるギリギリまで寝ているんだからな。これからは葵を見習わせて、早めに起きるようにさせるか」


「あ、でも、私はたまたま朝に強いだけで……」


おじいちゃんの言葉にちょっと慌ててしまった。


私のせいで紫さんの睡眠時間が削られるような事になったら申し訳ない。
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