いつか見る青
車から降り、ドアを開けたまま身をかがめ、車内の神崎さんに視線を合わせて改めて礼を言う。


「今日は本当にありがとうございました」


「いえいえ。とんでもないです。それではまた」


その言葉を合図に、私はドアを閉めた。


滑らかに発進した車は、いくつか先の角を右に曲がり、すぐに見えなくなった。


事務所までどれくらいかかるのか分からないけれど、無事間に合いますように。


心の中でひっそり祈りながら、門をくぐる。


だけど、ほんとに広いお敷地だよね~。


門から玄関までの舗装されている道は、3、40メートルくらいあり、そして玄関付近、建物の西側に、車3台は入るであろう大きなガレージが設置してあった。


ここにおじいちゃんと紫さんの車を収納しているようだ。


それぞれ通勤と通学に使っているんだよね。


昨日はシャッターが降りてたし、今日は車そのものが無いから現物はまだ見てないけど、やっぱ外車だったりするのかな。


そんな事を考えながら玄関に到着し、ドアを開けた所で『あれ?』と思う。
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