いつか見る青
「もちろんその時は私達も婚約する事に異存はなかったのよ。だけど、心の中で、何かが引っ掛かってたのよね……。もちろん、碧君のことは大好きだったし、かけがえのない人である事には変わりなかったんだけど、どこか違和感を感じていたの」
私の心中を知るよしもなく、今日子さんは話を進める。
「月日が経つに連れて、その思いはさらに強くなって行った。そしてふいに気付いたの。私の碧君への思いは恋愛感情ではなかったという事に。つまり家族に対して抱くのと同じ感情だったのよね。実はそれに気付いたのは、碧君以外に、すごく気になる人がいる事を自覚したからなんだけど」
今日子さんは一瞬照れくさそうにはにかんでから、はっきりとした口調で告げた。
「ウチの歯医者の担当になって、頻繁に出入りする事になった新人の営業マン、つまり、今の旦那さん」
「あ……」
「すっごく悩んだんだけど、このままじゃいけないと思って、ある日意を決して碧君にその事を打ち明けたの。そしたら、彼の方も私と同じ考えだって事が分かった」
私の心中を知るよしもなく、今日子さんは話を進める。
「月日が経つに連れて、その思いはさらに強くなって行った。そしてふいに気付いたの。私の碧君への思いは恋愛感情ではなかったという事に。つまり家族に対して抱くのと同じ感情だったのよね。実はそれに気付いたのは、碧君以外に、すごく気になる人がいる事を自覚したからなんだけど」
今日子さんは一瞬照れくさそうにはにかんでから、はっきりとした口調で告げた。
「ウチの歯医者の担当になって、頻繁に出入りする事になった新人の営業マン、つまり、今の旦那さん」
「あ……」
「すっごく悩んだんだけど、このままじゃいけないと思って、ある日意を決して碧君にその事を打ち明けたの。そしたら、彼の方も私と同じ考えだって事が分かった」