いつか見る青
とりあえずここで良いよね、お母ちゃん。


すごい立派な勉強机だよね~。


あのアパートは狭かったから、私専用の勉強机ってのは無かったもんね。


台所の他に4畳半と6畳の部屋があって。


4畳半は茶の間にして、6畳の方にお母ちゃんと2人で寝てた。


そこには、お母ちゃんが会社から借りてた足踏みの結構大きなミシンが置いてあってさ。


お母ちゃんは縫製の仕事をしてて家に持ち帰ってやったりもしてたから、大切な商売道具だったんだよね。


6畳のスペースにミシンと洋服ダンスと小さい鏡台とかが置いてあったもんだからもういっぱいいっぱいで、しかも夜はそこに布団敷いて寝てたんだもん。


とてもじゃないけど勉強机が入り込む余地なんかなかった。


それに私、特別机が欲しいとは思わなかったし。


茶の間のテーブルで充分勉強できたもん。


冬はコタツとして使える便利なテーブル。



たいていは一人で黙々と勉強してたけど、時間帯によっては横でお母ちゃんが家計簿つけたり、つかの間の休息を取ったりしてる時もあって、そういう時間がすごく幸せだった。
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