いつか見る青
「えっ。ここですか!?」


私はビックリ仰天した。


民さんの案内で2階に上がり、着いた場所は、南向きの、とても広くて明るい部屋だった。


今日からここが私の部屋になるらしい。


「荷物、ここに置きますね」


「あ、すみませんでした」


民さんが壁際の、何かの扉を開けてそこに私のスポーツバッグを置いてくれた。


チラリと確認すると、どうやら洋服や細々としたものを収納する場所らしかった。


歩いて入れる洋服ダンス……。


これが噂の『ウォークインクローゼット』ってやつか~。


結局民さんがスポーツバッグを、神崎さんが旅行カバン2個を持ってくれたので、私は重い荷物を持つことはなかった。


「良いんですよ、葵さんは一番大切なものをお持ちなんですから」


恐縮した私に、神崎さんはやさしくそう言ってくれた。


私は両手で抱えていたそれを、どこに置こうか考えた。


お母ちゃんのお骨が入っている箱。


キョロキョロと視線を動かし、ふと、壁際に置かれた机に目が止まる。


多分私の勉強机として用意してくれたんだろう。
< 48 / 198 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop