いつか見る青
まるでセールストークのように淀みなく、携帯電話の必要性を説く神崎さん。


さすが弁護士だけあって、説得力がある。


「そうだな。じゃあ早速、葵用の携帯を契約する事にしよう」


おじいちゃんはそう宣言した後、民さんに視線を向けた。


「そういう訳だから民さん、葵を店まで案内してやってもらえるかな?駅前にあるだろう?平日昼間の方が空いてるだろうし」


「あ、はい。それは構わないんですが、ただ…」


「ん?何だ?」


「私、携帯電話ってどうも良く分からないんですよねぇ。今持ってるのは、孫が一緒に選んでくれたもので…」


民さんは困ったように眉尻を下げ、頬に手を当てて続けた。


「でも、若い人の場合、色々機能があった方がよろしいでしょう?私がご一緒しても、アドバイスなんかできませんし」


「その辺は店員がちゃんと説明してくれるだろう?」


「ですが、葵さんも携帯を持つのは初めてだそうですし、私はお聞きの通り役に立ちませんし、店員さんの説明自体何だかチンプンカンプンになりそうで……。選び方を失敗しないように、詳しい方が同行なさった方がよろしいんじゃないでしょうか」
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