お見合い学園物語
私はちょっと、
ふらふらしながら立ち上がり、少しムッとした。

「ショウゴ君おろして…もう大丈夫だから」

「?…あっあぁっ…」

みんなの居る姿が見え安心したのか、恥ずかしいからなのか、私はおろして貰うと、キッチンの方に走った。


「あっ、菜月さん戻ってきた…、お〜い…、
菜月さん」

日に焼けた女性が
私に向かって、
大きく手を振っている。

見た感じ元気そう。

「心配かけて探しに来てくれたんだよねっ、
世話かけたみたいで…」

私の手を取り申し訳無さそうに謝る女性に、
私は、逆に元気を貰った。
ニ−ナはいつの間にか、
腕から消えてしまった…。
さっき迄確かに居たはずなのに…。
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