お見合い学園物語
『ただデ‐トするわけじゃないんだっ…。

この学園って一体…
とにかく性格の粉見つけてまゆに振り掛けないと…』

焦る気持ちが段々込み上げる。

私も、電子手帳片手に、
黄色く光輝く、
玉を探しに向かった。

まずは…本館に向かって

もしかしたら、
男子も来るのかなっ…。

ドキドキと不安の両方の
気持ちが、鼓動(こどう)になり始める。

まずは一階…。
勉強する部屋…、食堂
一階は人数的に多そうなので、
二階の図書館と…
多目的ホ‐ル…かっ、
とりあえず図書館に。

ドアを開ると
図書館は数人の男女が、
本棚を調べていた。

『複雑な場所には、
きっと面倒な人には、
嫌がる場所…』

私は、
図書館の本棚の本を探す。

ガザッっと、
本棚がかすかに揺れる。

「うわぁ!こっのぉ
何すんだっ!これは俺が先に…」

「言え僕のほうが先に手を伸ばしました」

二人の男性はどうやら、
同時に見つけてしまい、
取り合いに、
なっているみたい。

「手を先に伸ばした方が、本に触れたわけですから、僕のほうが、優先です」

「これは本を先に部屋に持ち帰った方が…」

そういうと、
背の高い肉体系の方が、
手に取り、
そのまま本を、
持ち去った。

「最終的に…奪うんですか…」

もう1人は、
追い掛けてまで、
本を奪うはしなかった。


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