××倶楽部

 でもリオ様は怖いんだもん!

 泣いてる私に盛大なため息をついて、リオ様は腕を組んで眉をしかめた。

 ここで逃げるのも選択肢の一つだけど、それは最悪の場合にしよう。


 袖で涙を拭って、落ち着こうと深呼吸した。ひっく、ひっくと引きつる呼吸をなんとか普通に戻そうとする。


「芽依……」


 そこへ私服姿のミーナ様があらわれた。いつもは明るくて、元気いっぱいのやんちゃなミーナ様が今日はとても静かだ。

 その後ろからガムテープでぐるぐる巻きのままの社長もやってきた。


「……んーっ、んんんっ! んんんっ! んーっ!」


「芽依、リオから聞いた。聖夜と付き合うんだってな」


「ミーナ様……ごめんなさい、私……」


 社長はリオ様に捕まると、診察台みたいなベッドに転がされて、両足までガムテープでぐるぐる巻きにされて芋虫みたいになって、大人しくなった。

 メガネがずり落ちた社長と目が合う。


 心配そうな優しい瞳は、皆が愛してる社長の一番魅力的なところかもしれない。


「……んん」


 芽依、と呼ばれたような気がして、私は小さく頷いた。



 
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