××倶楽部
同じ初出勤でも、事務員と女王様のそれじゃだいぶ違うらしい。
社長は、新人女王様に花束とプレゼントを用意していて、彼女を丁寧に迎えいれる。
この店で一番大切にされてるのは女王様たちなんだ。それを示すように、華々しい迎え入れは眩くて少し羨ましい。
出勤しているスタッフが全員集められた部屋で、社長は新人女王様の紹介をした。
「はじめまして、レイラです」
物怖じしないのは、流石女王様。緩くウェーブした髪を背中に流すと、当然のように社長からプレゼントを抱える姿。これが女王様の器なんだろう。
私だったら恥ずかしいやら申し訳ないやらでペコペコ頭を下げちゃいそう。
「それと、レイラさん以外の方はご存知でしょうが、昨日から僕のお手伝いしてくれている町田さんです。皆さん、虐めないでくださいね」
私は、レイラさんの後ろからひょこっと顔を出した。
「よろしくお願いします。町田です。打たれ弱い性格なので、その節はよろしくお願いいたします」
女王様たちを前に頭を下げて挨拶する。するとミーナ様が突然声をあげた。
「町田って名前がだせーよ! 下の名前なんていうんだよ?」
隣にいたリオさんも、そうね、私も思ってた、と頷いた。