死神が恋をした。
あたしは正直、世界とか人間とかどうでもよかった。
人間は勝手に生きたり死んだりすればいいし、いちいち死神を使うこともやめてほしい。
何もかもに無関心。
どうでもいい・・・。
落ちていく間、ずっとそんなことを考えていた。
生きることに、意味なんかあるのかな。
ガシュッ。
次の瞬間、あたしはとある一室までたどり着いた。
ただし、頭から。
「いったぁ・・・」
考え事してて着地呪文忘れるなんて・・・
天才なあたしがするべきミスじゃないわ・・・。
自画自賛しながら、あたしは近くの家具を確認する。