甘い唐辛子

「おーい、希波矢クン、妹さん来たで~」

委員長が入口からバカでかい声を出し、希波矢を読んだ。

''妹''という単語で、希波矢の顔はみるみる内に輝きだし、一目散に入口へと走って行った。



「…んで?婚約指輪は渡せたのか?」

希波矢が朱梨ちゃんを抱き上げてホールを出ていくのを見送ってから、海は突然いい出した。

「なんだよ、急に。」

「ん?いや、気になっただけ。で?渡せたのか?」

「……渡した。」



俺がうつ向き気味にそう言うと、海が柔らかに笑ったのが横目に見えた。


「あの時に行っておいて、良かっただろ?」

「あぁ…まぁな。」

「感謝しろ。」

「恩着せがましいな、おい。」


海はニコニコと笑いながら、腕を組んだ。


< 134 / 212 >

この作品をシェア

pagetop