甘い唐辛子
「おーい、希波矢クン、妹さん来たで~」
委員長が入口からバカでかい声を出し、希波矢を読んだ。
''妹''という単語で、希波矢の顔はみるみる内に輝きだし、一目散に入口へと走って行った。
「…んで?婚約指輪は渡せたのか?」
希波矢が朱梨ちゃんを抱き上げてホールを出ていくのを見送ってから、海は突然いい出した。
「なんだよ、急に。」
「ん?いや、気になっただけ。で?渡せたのか?」
「……渡した。」
俺がうつ向き気味にそう言うと、海が柔らかに笑ったのが横目に見えた。
「あの時に行っておいて、良かっただろ?」
「あぁ…まぁな。」
「感謝しろ。」
「恩着せがましいな、おい。」
海はニコニコと笑いながら、腕を組んだ。