この声が枯れるまで
「私も一緒でいい?」

そんなキラキラした太陽の光が雨上がりの空に顔を出したときのような笑顔で彼女は俺らの心を鷲掴みにする



黒目がくるりんとした大きな瞳が太陽の光で少し茶色に見える


ふわふわしたブラウンの髪の毛を左右に揺らしながら彼女は「もう一人、女の子誘ってもいいかな?」と上目遣いで訪ねた


「いいよ」


もともと男女合わせて4人のグループをつくらなければならないのであと一人女子が必要だった


浩二の目はまっすぐと長尾を見ていた


本当に………好きなんだな


悔しいけど応援したくなるような奴だ


でも……俺だって。



俺はぎゅっと下唇を噛んだ



思ったより俺の下唇は厚かった


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