溺れる唇

別れを切りだして、会わなくなって。

それでも、
彼の姿を探すことをやめられなくて。

勇気を振り絞って声をかけた、
彼の友達に聞いて、初めて知った。

裕馬はもう、日本を発ったのだと。

「そういえば、アメリカ帰りで
英語ペラペラだって聞きましたね」
「そうなんだ」

考えてみれば、当たり前のことだ。

だけど、私の中で裕馬との時間は
止まっている。



あの大学2年の夏。

彼と過ごした、あの時から。


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