溺れる唇

浮かんだ考えは、目の前の裕馬を見て、
サラッと吹き飛んだ。

安くはなさそうなスーツは、
かっこよくキマっているけれど。

こちらを見る、裕馬の目は昔のまま。

私は嫌いじゃないけれど。

”大人の男”なんて立派な称号は、
しっくり来ない。

可愛げさえ感じる、真っすぐな目。


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