【BL】咲き散る桜の元で…
「眠れないのか?」
振り返ると縁側に時塚様が立っていた。
こちらに来ようとしたので、慌てて俺が駆け寄った。
「ちょっと桜を見ていただけです。時塚様はどうしたんですか?」
「ん…ちょっと、眠れなくて。」
並んで縁側に座る。
「ごめん、嘘。本当は上総に言いたいことあってきたんだ。」
「わざわざこんな夜更けにですか?」
「変だよな。でもなんか、今逃したら二度と言えないような気がして…」
言葉を切って、俺の方を見る。
「あのな、俺…上総のこと――」
―バァーン―
時塚様の声と銃声が重なった。
「!?」
俺は慌てて時塚様を引き寄せる。
「な、なに……」
「正門の方が騒がしいですね。」
銃声が鳴り止むことがない。
賊か、それとも…兵軍か。
どちらにせよ、ここは危ない。