幸せ家族計画


「ちょっと待っててね」


綾乃ちゃんにそう言い残し、お風呂にお湯をいれに行く。

何だか予想外に落ち込んでいる綾乃ちゃんが心配だ。

紗優をお風呂に入らせている間に、ちゃちゃっと聞いてしまおう。


 紗優が浴室に行ったのを確認した後、
今度はミルクを温め、ホットココアを作って持って行く。 


「お待たせ」


リビングに戻ると、彼女は神妙な面持ちでお腹に手をあてていた。

まだ少しも目立っていない。
おそらくは発覚したばかりなんだろう。
だって確か、結婚したって言ってからまだひと月くらいしか経ってないはずだし。


「あ、すいません」

「いいえ。熱いわよ? 気をつけて」

「はい」

「で、私にどんな話?」

「あの。……こんなこと紗彩さんに言うのもおかしいかも知れないんですけど」

「うん」

「私、怖いんです」


彼女の潤んだ瞳が揺れる。
そこからは、とても心細そうな様子がうかがえる。

けれども意味は分からなかった。

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