幸せ家族計画
「サトルくん!」
ああ、これがサトルってやつか。
まん丸のくりくりした目に、少し癖のある髪。
ちょっとオリエンタルな感じだな、東南系の顔つきにも見える。
再会を喜び合う二人は放っておいて、紗彩の方を見る。
誰にも気付かれないくらいさりげなくお腹に当てた右手は、その内部にいる新しい生命をいとおしんでいるのだろう。
やっぱり母親は凄い。
もう母性で赤ん坊と接している。
なのに俺はどうだ。
嬉しくない訳じゃないが、どうしても実感として捉えられない。
こういう時に、自分の不完全さ感じる。
子供たちは、背伸びをしながらガラス窓と格闘している。
俺は片腕に一人ずつ抱えてひょいと持ち上げた。
慣れているサユはすぐにひっついてくるけれど、サトルの方は驚いて足をバタバタさせる。
小さくても男だな。
体つきがサユとは違う。
サユは柔らかくて抱えやすいけど、サトルは固いし体に厚みもある。